麻原 彰晃でも死刑にしないの?

 奈良少女誘拐殺人事件は 最初から 死刑が決まっているようでした 被害者家族の気持ちを考えると当然ということです
 小林薫被告に 「血も涙もない冷徹な犯行で死刑以外にないと」判決を下しました
しかし、遺族の気持ちを 慰めたり救ったとは思えません、死刑にしても 楓ちゃんは戻りません
 麻原が、なぜサリン事件を起こしたか 様々な背景が充分解明されずに 死刑によって片付けてしまうと次の麻原彰晃のような人物を生み出してしまいます
殺人者を生かしておいて どうしてこうなったかを検証して そのような人間を作り出さない方法を考える事が大切だと思います また、その末路も知りたいところです
個人が人を殺すことは、悪いが、国家が人を殺す〈死刑)ことが許される、その事が本当に正しいかどうか疑問です
 どんな極悪犯罪者であっても、死刑によって殺すことは、よくないと考えている国の数は、(事実上の死刑廃止国)129カ国です 死刑を法律で行っている国が68カ国です 先進国では、アメリカと日本・韓国だけです 
05年中に死刑が執行された人が、2148人で(実際はもっと多い) その94%が中国・イラン・サウジアラビアアメリカです
 死刑制度をやめても 殺人率は増えてはいません  カナダでは、死刑が廃止される1年前1975年は、10万あたりの殺人率が3.09%2003年が1.73%と44%も減りました このように死刑制度の存続は、殺人者を減らすための 見せしめとしての効果もなく、 死刑制度がないほうが殺人が減っている 逆の結果が生まれているようです
 問題は冤罪の場合です 1973年以来アメリカでは123人の死刑囚が、無実を証明されて釈放されています 無実の人を死刑にしてしまう危険があります
 日本では 毎年1500人くらいの人が殺されています〈アメリカは5000人) 死刑もまた、国家権力による殺人だということです 
被害者遺族に対してのカウンセリングや国家賠償など、きめ細かく被害者を救済することの方が大切ではないでしょうか
この機会に 平和と治安の実現のために 死刑制度を考えてみる機会になればと思いますが・・
 考えてみたい方は 中山千夏さん著 「ヒットラーでも死刑にしないの?」(築地書館発行)をお読み下さい